四則とは?




四則は数学オリンピックの合宿などではやっている、トランプを使ったゲームの事です。
準備するもの

一般的に一組54枚のトランプが使われます。
それを山札として設置します。
ゲームの進め方

先に親をじゃんけんなどで適当に決めておきます。
まずは親が目標数を宣言します。(40〜100程度の自然数が一般的です。)
そして親から順に時計回りに、
一人一枚ずつ自分の好きなタイミングでカードをめくって場に置いていきます。

参加者は場に出たカードの数から後に述べる演算規則により、
目標数を作る事ができないかどうか考えます。 
目標数の作り方(式ですね)を思いついたら、机等を叩いてはっきり音を出します。

・机を叩いたのが一人だった時
その人は目標数の作り方を、参加者全員に分かるように説明します。
正しく説明出来れば、場に並んでいる目標を作るために使ったカードをもらって自分のポイントとし、
次のゲームの親になれます。
30秒程たってもその作り方を説明出来なかった時はお手つきとなって、
その時は今場に並んでいるカードと同じ枚数だけ自分がもらったカードの中から山札に戻して、
山札をよく切ってゲームを続けます。

・3人以上が区別出来ないくらい同時に机を叩いた時
基本的に早く叩いた人から順に作り方を説明することができますが、
あまりにも叩くのが同時だった時は、自明という状態として、
場に並んでいるカードを全て山札に戻して同じ親からゲームを始めます。

・最後にカードがめくられてから一秒以内に3人以上が机を叩いた時
この場合も↑の自明と同じように処理します。

・2人が区別出来ないくらいの時間差で机を叩いた時
場に並んでいるカードの2人で半分ずつに分けてもらいます。
(3枚なら1枚ずつ、4枚なら2枚ずつ、5枚なら2枚ずつという具合)
1枚カードが余った時は山札に戻します。その後、再度親を決めなおしてゲームを続けます。


これを山札が無くなるまで繰り返します。山札がなくなり、誰も机を叩かなかった時終了となって、
その時点で一番たくさんカードを持っている人が勝ちになります。
演算規則

トランプなどの場合の色・マーク(黒・ハートなど)は一切関係ありません。数字のみです。

1,2,・・・,9,10,J,Q,Kはそれぞれ1,2,・・・,9,10,11,12,13を表します。

目標数を作るに向けて、
まず2つのカードに書かれている数字aとbから次の7通りの方法で新しい数字を作ることを考えます。
a+b a−b a×b a÷b aのb乗 aのb乗根 log a b

ただし、0で割ったり、負の数の小数乗をしたり、logの底を0以下の数や1にしたり、
真数条件を満たさないlogを使ったり・・・
つまり、計算の結果が上手く定義出来ない計算は行わないことにします。

これらの操作を何回もくりかえして最後にできあがった数字を目標数になるようにすればいいわけです。


・演算の例

場の数:2,3,4,5 目標数:50
2,3,4,5→(3×4)→2,12,5→(12−2)→10,5→(10×5)→50

場の数:2,5,810 目標数:47
2,5,8,10→(5×10)→2,8,50→(log 2 8)→3,50→(50−3)→47

場の数:3,5,8,10 目標数:52
3,5,8,10→(5×10)→3,8,50→(8の3乗根)→2,50→(2+50)→52

また、次のようにカードが余ってしまうとダメである。
場の数:3,5,5,7 目標数:56
3,5,5,7→(3+5)→8,5,7→(8×7)→5,56(5が余ってしまった!)

以上が基本的なルールです。
これから説明する予定である「手筋」などを身につけ、「詰四則」の問題を解きながら、強くなろう。(mas)

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